防水工事・塗装について
こんにちは。ブログ担当の雨宮です。
段々と梅雨の季節が近づいてきましたね。
そこで今回は防水工事・塗装についてご紹介します。
◆防水工事とは?
防水工事とは水から建物を保護するために、
水の浸入を断つことを目的としており、
具体的には防水材料(防水性能がある材料)で
防水層(水を通さない膜)を形成します。
主にベランダの床や屋上などの場所に施工するのですが、
こういった場所には防水工事がもともと施されています。
しかし、経年劣化や施工不良などにより
だいたい10年前後が目安の塗装更新よりも
早い段階で雨漏りなどのトラブルが起きることがあります。
その為、異常に気が付いたらまずは専門家や業者へ相談し、
必要であれば適切な防水工事を行うことをお勧めします。
◆防水塗装の構造について
防水塗装は、以下の2つで作られています。
・防水層
…補修処理などを行った下地の上に作る、
厚みのある防水塗料や素材のことです。
防水塗料や素材は紫外線に弱いものが
多い為、塗装後は上からトップコートで
保護する必要があります。
・トップコート
…防水層をコーティングする塗料と
イメージしてください。
防水層を保護するために必要な塗装で、
トップコートをしないと、雨風や紫外線
などの刺激を受けやすくなります。
劣化を防ぐためにも、防水層の上には必ず
トップコートが必要となります。
以上の通り、
防水性のある層とその層を守る塗装が
セットの構造になっています。
トップコート |
防 水 層 |
ベランダや屋上の床 |
◆防水工事・塗装が必要な状態と劣化について
大きく分けてこの3つのうちどれか1つでも当てはまれば、防水工事・塗装が必要となる可能性が非常に高いです。
①前回の塗装から10年経過している
②水がたまりやすくなった
(屋上にいつも水が溜まっている、排水が詰まっている)
③劣化症状が出ている
(ベランダの床がヒビ割れている、屋上の床の素材が浮いたり端が捲れている)
また、この中でも劣化症状で以下の状態が
ベランダや屋上に発生していると要注意です。
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・ひび割れ
→雨風や紫外線などの影響で塗装した部分が
劣化し、ひび割れを起こすことが
あります。ひび割れを起こすと、
そこから水が入り込んで雨漏りし、
住宅内部を腐食させたりカビが生えます。
・剥がれ浮き
→浮きや塗装の剥がれも、
紫外線や経年劣化によって発生します。
剥がれが生じる=防水機能が低下している
という印です。
・雑草や藻が生えている
→雑草や藻が発生すると、
屋上やベランダに根をはります。
これを放置すると屋上やベランダが傷み、
雨漏りの原因となります。
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上記症状の中でもひび割れの場合は、
防水層が切れてしまっている最悪のケースもあり、そこから下の階に水が染み込んで雨漏りしてしまうことも…。
雨漏りは腐食やカビを発生させやすく、
大切な建物を内側から傷めてしまうので、
建物を長持ちさせるためにも防水工事は必要不可欠です。
◆防水工事の種類
ここからはいくつかある防水工事のうち、
株式会社RINXで取り扱っている施工方について紹介しますね。
▶︎ウレタン防水
ウレタン防水では下地に液状のウレタン樹脂
(固まるとゴム状になる特殊な塗料)
を塗装して硬化させ、
一定の厚みをつけて塗布することで、
弾力性のある防水層を作ります。
ウレタン防水のメリットは、
伸縮性と粘性がある液状のため、
段差や排水溝周りなど複雑な形状の下地にも
防水工事が可能であることと、
比較的に安価であることです。
反対にデメリットは、乾燥に時間がかかる為
工事期間が他と比べると少し長めになり、
シート防水などと比べると、
耐久年数が低い点です。
しかし、3~5年ごとにトップコートの
塗り替えを行うことで、紫外線による
劣化も防ぎ、防水層自体を10年程度
維持することが可能です。
(※日当たりや人の往来などの環境により
耐久年数は多少前後します)
また、ウレタン防水は手作業で塗装する為、
ムラなく均一に仕上げることが難しい
工法であり、職人さんの技術により
仕上がりの差があります。
業者を選ぶ際には、過去の施工例などを
ブログやホームページで事前に
確認することをお勧めします。
株式会社RINXのウレタン防水工事・塗装の
過去の施工例をページ下部で紹介しますね。
▶︎FRP防水
FRP(Fiber-Reinforced Plastics)とは、
繊維強化プラスチックの略称です。
繊維強化プラスチックとは、
ガラス繊維などを組み合わせた
強化プラスチックのことです。
貯水槽やプール、浴槽などにも使用される
素材なので、耐酸・耐候性にも優れており、
錆びたり腐ることもありません。
このFRP樹脂と補強材のガラスマットを
組み合わせて防水層を作ることを、
FRP防水といいます。
FRP防水のメリットは、
耐水性・耐熱性・耐久性も高く、
軽量なので住宅への負担も少ないことです。
また、摩擦にも強いため、
日頃から洗濯を干すために利用される、
ベランダやバルコニーによく用いられます。
反対に、デメリットはプラスチック材のため
紫外線に弱いことと、伸縮性が低いため
ベランダやバルコニーでも広範囲の塗装には
あまり向いていません。
しかし、FRP防水もトップコートを
5年ごとに塗り替えることで、防水層自体は
10年以上維持することができます。
(※日当たりや人の往来などの環境により
耐久年数は多少前後します)
▶︎塩ビシート防水
シート防水は、
塩化ビニル樹脂系のシート状の材料一枚で
構成された防水層です。
シートを貼り付ける工法なので、
下地表面に凸凹があっても、
仕上がりは均一になります。
ウレタン塗膜防水よりも長持ちで、
15~20年と寿命が長く、
屋外での日光による紫外線、熱、オゾン
に対し優れた耐久性を持っています。
下地の種類や状態、使用される用途によって
接着工法と機械的固定工法があります。
塩ビシートのメリットは、
素材自体が予めカラフルに着色され、
高い耐久性があるため、
防水層のメンテナンスとして
一般的な保護塗装が原則不要になり、
維持管理費も節約することができます。
反対にデメリットは、
シートを貼っていく工法なので、
複雑な形状には対応が難しくなります。
シートは外部損傷に若干弱いため、
シートのつなぎ目部分を含め、
施工を確実に行わないとシートが剥がれ、
漏水の原因になることがあります。
ここで、紹介した3種類の工法について比較表をまとめます。
施工方種類 | 耐久年数 | メリット | デメリット |
ウレタン防水 | 約12年 | ・複雑な形の場所でも施工できる ・継ぎ目がない仕上りになる為 水が浸入するリスクが少ない ・コストが低い |
・工期が長い |
FRP防水 | 約10年 | ・強度、軽さ、耐水性が良い ・速乾性の為、工期が短い |
・紫外線に弱い |
塩ビシート防水 | 約13年 | ・色やデザインの選択が可能 ・耐久性が高い ・工期が短い |
・複雑な形状には不向き ・シートをつなぎ合わせる技術の 難易度が高い |
このようにどの工法にもメリットやデメリットがありますので、
まずは専門家や職人に状態を確認してもらい、
その建物に適した工法を検討してみてください。
最後になりますが、
まとめの前に実際の施工例を紹介させてください。
株式会社RINXで過去に施工した
ウレタン防水の写真の一部です。
職人の丁寧な施工により、むらなく均一に仕上がっているので、
見ていて気持ちが良いですね。
◆まとめ
いかがでしたでしょうか?
外壁塗装や屋根塗装のタイミングで
一緒に防水を行う方も多いですが、
梅雨本番が近づいている今、ベランダや屋上だけでも、ご自宅や所有物件の点検を行うことをお勧めします。
今回は防水工事・塗装について特集しましたが、次回は引き続き防水をテーマに、
日常でできるメンテナンスや対策などをご紹介しますね。
また、塗装や防水工事に関する質問や相談も、
お気軽にご連絡ください。
大切な建物を長く大事にご使用頂くために、
少しでも皆様のお役に立てるよう、
これからも丁寧で気持ちの良い仕事を続けてまいります。
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株式会社RINX
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